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【強権政治!?】天武天皇と持統天皇の執念とは?

こんにちは。本宮貴大です。

この度は記事を閲覧していただき、本当にありがとうございます。

今回のテーマは「【強権政治!?】天武天皇持統天皇の執念とは?」です。

 

武力によって皇位を獲得した天武天皇の権力は強大なものでした。しかし、その天武の独裁政治によって律令国家としての「日本」が確立されていくのです。それは、彼の皇后である持統天皇にも引き継がれ、律令体制が完成されたのでした。

 

 壬申の乱大友皇子を倒した大海人皇子は、新しく造営した飛鳥浄御原宮天武天皇として即位しました。

 武力によって皇位を奪い取った天武天皇の権力は非常に強大なものでした。

 その証拠の一つとして、それまでの「大王(おおきみ)」に代わって「天皇(てんのう)」という称号が使われるようになったのも、天武天皇の時代からでした。自らの皇位は「天」から与えられた絶対的なものであるという意味なのでしょうか。

 その他にも、皇后(こうごう)や皇子(おうじ)の称号もこの頃から用いられたとされています。

 

 そんな天武天皇は、大臣などの重臣をおかず、天皇と皇子や皇族のみによる政治をすすめました。これを皇親政治といいますが、皇族一族のみによる独裁政治です。

 この独裁政治は次の持統天皇を経て、奈良時代まで行われますが、天武天皇は、大化の改新後の遅れていた律令体制の完成のための政治改革を押し進めました。

 

 天武天皇は675年、豪族たちが領有していた私有民を廃止し、国家(朝廷)のものとする公民化を進めました。

 さらに、かつて朝廷が豪族や有力寺院などに与えた山野や河川、海辺などの土地も没収し、国家(朝廷)のものとしました。

 

 681年、飛鳥浄御原令の編纂を命じ、体系的な法律の制定を急ぎました。

684年には、豪族を再編成して天皇中心の身分秩序に組み込むために、それまでの豪族を官僚へと登用する制度を整備しました。

 具体的には、それまでの臣・連・君などの姓(かばね)を改め、皇室をトップとした8種類の姓である八色の姓(やぐさのかばね)を定めました。

 それは、真人・朝臣宿禰・忌寸・道師・臣・連・稲置で、皇族に近い有力氏族には、上位の姓である真人や朝臣が与えました。

 さらに、歴史書の編纂にも力を注ぎ、日本最古の金属貨幣とされる富本銭の鋳造も行いました。

 こうして天武天皇大化の改新以来の天皇を中心とする改革を強力に押し進めていきました。

 そして、都を飛鳥の地から北方の藤原の地(奈良県橿原市)へ遷都するべく新都として藤原京(現在の奈良県)も造営しはじめました。律令制度のしくみが整うにつれて、役人が増えてくると狭い飛鳥の地では、何かと不便になるので、新しい都づくりが必要であるとのことでした。しかし、天武天皇は、その完成を見ることなく、686年に没しました。

 

 天武天皇の死後、その皇后であり、天智天皇の娘である持統天皇が690年に即位し、夫の意志を継いで律令体制の完成を目指しました。

 当初、持統天皇は、息子・草壁皇子(くさかべのみこ)天皇にするべく、ライバルだった大津皇子(おおつのみこ)を陥れました。しかし、期待した草壁皇子は皇太子のまま即位することなく没してしまいました。

 そこで、持統天皇は、草壁皇子の息子・軽皇子の成長を待つことにし、それまでのピンチヒッターとして自らが即位したのでした。

 推古天皇以来の、2人目の女帝の誕生でした。

 

 持統天皇は、689年、天武天皇が編集を命じていた飛鳥浄御原令が完成し、施行した。

 同689年には、税を納めさせる人民の戸籍を把握するために、庚寅年籍を完成させ、692年に全国的な班田収授を始めるなど、大化の改新のときに示された政策を実現しました。

 

 694年、持統天皇は都を飛鳥の地から北方の藤原の地(奈良県橿原市)へ藤原京として遷都しました。

 持統天皇は、藤原京の完成後、豪族も役人も藤原京に住むように命じました。そして697年、ようやく孫の軽皇子に譲位し、文武天皇として即位させ、自らは太上天皇上皇)となりました。

 

 701年、中臣鎌足の息子・藤原不比等らが飛鳥浄御原令を基礎とし、さらに充実させた大宝律令を完成させました。

「日本」の国号をも定めたこの法典は、日本で初めて律と令を兼ね備えたものだった。

大宝律令が完成したことで、宿願かなった持統天皇は翌702年に、この世を去りまた。

文武天皇も707年、若くして没した。そのあとを継いで元明天皇として即位したのは、彼の母でした。

以上。

 

参考文献

日本の歴史 旧石器~平安時代   ポプラディア情報館

歴史がわかる  100人の日本史  河合敦=著   光文社

一冊で学びなおせる 日本史     後藤武士=著 Gakken