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【本能寺の変1】秀吉は信長暗殺計画を知っていた!?【豊臣秀吉】

こんにちは。本宮貴大です。

この度は記事を閲覧してくださり、本当にありがとうございます。

今回のテーマは「【本能寺の変1】秀吉は信長暗殺計画を知っていた!?【豊臣秀吉】」というお話です。

 

豊臣秀吉明智光秀、この2人は共に織田信長に仕える実力者としてメキメキと重臣にまで出世していきました。2人は主人信長様の愚痴を言い合い、共に励まし合う仲でした。そんな中、光秀は信長に謀反を決起。躍起になる光秀を止められないと悟った秀吉は信長に代わって天下統一を引き継ぐことを決意しました。

実力では申し分ない秀吉と光秀。しかし、信長のポジティブな面に焦点が当てていた秀吉と、ネガティブな面に焦点が当たっていた光秀。この視点の違いが2人のその後の明暗を分けたのでした・・・・。

 

 

「サル、お前が俺に仕えてからどのくらい経つ?」

「う~ん。もう20年近く経ちますねぇ。あの時は殿が21歳で、ワシが18歳の時でした。」

「もうそんなに経つかぁ。なあサル、俺は今まで、人を殺し過ぎてきたと思うか。」

「あまり深く考えない方が良いですぞ。天下泰平の世を築くには仕方がなかったことです。」

「しかし・・・・。」

「殿、少し疲れているのではありませんか。戦はしばし我らに任せて羽でものばされてください。」

「サル・・・ありがとう。そんなことを言ってくれるのはお前だけだ・・・。」

「へへへ。なんか照れくさいですな。」

皆さんご周知の通り、織田信長という人物は、とんでもなくクセの強い人物でした。短気で傲慢で人の話を一切聞かない完全な独裁者のような人でした。

しかし、短所と長所は表裏一体です。大きな短所を持っている人は、それを補うほどの大きな長所も持っているのです。

信長の独裁志向は、部下への指示を非常に迅速かつ明確にしました。それは人の話を一切聞かない信長だからこそ出来たこと。優れたリーダーは、一方では非常に傲慢なのです。

このように長所も短所も含めてその人の「ありのまま」なのです。

秀吉はそんな「ありのままの信長」を知っていました。だから秀吉は信長のことが大好きだったのです。

そして人間関係は双方向です。あなたが好意を示せば、相手もあなたに好意を持ってくれます。なので、信長もまた秀吉のことが大好きでした。

 

一方で明智光秀と信長の関係はどのようなものだったのでしょうか。

「殿、明智殿がお見えです。」

「構わん。通せ。」

ガラッ

「殿、四国の長宗我部の件でお話に参りました。」

「またその話か。その件はもう済んだ。下がれ。」

「信長様、四国攻めの件、今一度お考え直しくださいませんか。」

「おい。くどいぞ、光秀。」

「この光秀、長年、長宗我部と交渉を続け降伏を促して参りました。交渉成立まであと少し・・・何卒もう少しお時間を頂きたくお願い申し上げます。」

「光秀・・・それ以上しゃべるな。下がれ。最後の警告だ。」

「・・・・・ハハッ。大変失礼しました。」

当初は信長に心酔していた光秀。ですが、次第に光秀は信長を良く思わなくなっていきました。しかし、人間関係は双方向です。信長も光秀を良く思っていませんでした。

 

その後、秀吉と光秀は互いに信長に対する愚痴を言い合っていました。

「まったく、殿の傲慢さと気まぐれさには愛想が尽きた。」

「ははは。光秀殿、心中察しますぞ。」

「黙っていれば批判と受けとられ、眼をそらせば軽蔑したと思われる。」

「うん。信長様ほど気難しい人はこの世にはおらぬ。」

「あんな乱心者に天下人になる資格などない。ワシは今まで粉骨細心、信長様に尽くしてきたが、もう限界かも知れない・・・・。」

すると光秀は秀吉に懇願しました。

「お願いじゃ、秀吉殿。私とともに信長を討ち取ってはくれぬか。」

「何をおっしゃるか。そんなことをしたら君主殺しの逆賊となってしまうぞ。」

「心配はいりません。信長は将軍・義昭様をはじめ朝廷や公家、そして多くの諸大名からすこぶる評判が悪い。あらゆる勢力から支持されることでしょう。」

秀吉はしばらく黙ってから言いました。

「光秀殿、そなたもワシ同様、もとは身元も知れぬ流れ者の身だった。それを召し抱え、立身出世への道を切り開いてくれたのは、まぎれもない信長様のおかげですぞ。」

「そりゃそうだが・・・・。」

「光秀殿の気持ちもわかるが、ワシは信長様が大好きじゃ。」

「秀吉殿・・・・・。」

「いけませんぞ。光秀殿。ワシは明日から中国の毛利氏と戦うため大軍とともに出陣します。当面は京には戻ってきません。しかし、そなたがもし、信長様を討ち取るような真似をしたら、ワシがそなたを討ち取りに戻ってきますぞ。」

秀吉の冗談ではない真剣な表情に光秀は尻ごみしてしまいました。

「光秀殿、どうかご容赦を。」

 

つづく。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

本宮貴大でした。それでは。

 

参考文献

太閤記」の人間学 豊臣秀吉     湯本陽、童門冬二ほか=著  プレジデント社

「秀吉」をたっぷり楽しむ法      高野冬彦=著        五月書房

マンガで一気に読める日本史      金谷俊一郎=監修      西東社

詳細図説 信長記           小和田哲男=著       新人物往来社

信長は本当に天才だったのか      工藤健策=著        草思社