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【福沢諭吉】なぜ福沢諭吉は一万円札になっているのか

 こんにちは。本宮貴大です。

 今回のテーマは「【福沢諭吉】なぜ福沢諭吉は一万円札になっているのか」というお話です。

 聖徳太子の「和をもって尊しとする」精神から福沢諭吉の「独立自尊」の精神へ。今、日本国民に求められているのは、独立自尊の精神なのです。隠されたメッセージをしっかり読み取りましょう。それが国民一人一人に求められている精神なのです。

 「天は人の上に人を造らず。人の下に人を造らずと言えり。」

これは福沢諭吉学問のすすめにおける言葉です。。非常に有名な言葉なので、ご存じの方も多いでしょう。ではなぜ貧富や地位の差が出てしまうのでしょうか。

 

諭吉は決して「人は一生を通じて平等」とは一言も言ってないのです。

「ただ学問を勤めて物事をよく知る者は、貴人となり、無学なる者は貧人となるなり」

そうです。諭吉は、「人はどれだけ勉強したかで差がつく」と明確に断言しているのです。

「成功者は皆、読書家である」は、現在も150年前も同じ原理原則なのです。

人は生まれた瞬間は平等だけど、学問をしたかしないかで差がついていくのだということです。

しかし、学問を身につけることは、あなた自身の栄達のためではない。あなたが独立するためです。国民一人一人が独立することで、結果的に国家の独立のつながるとしました。

 

この思想が生まれたのは、諭吉が生きた時代背景が関係しています。諭吉の生きた幕末から明治初期の時代は、欧米列強の侵略をはねのけ、急速な西洋化を図ることで、日本の独立を実現しようという気運が大きい時代でした。

彼は勝海舟とともに渡米し、アメリカのありのままの姿に触れたことで以下のように感じたのでしょう。

「日本が国家として独立しなければ、列強の植民地支配になるのは、必至だ。そのためには国民一人一人が「独立自尊」の精神が必要だ」ということを。

 

独立自尊」とは簡単に言うと、「何かに依存するな。自分の力で生きろ。」という意味です。この思想は、現在、「全ての」日本国民が持つべき精神です。いいですか。「全ての」です。年齢や性別を問わず、あなたも私も。

 

時代の変化とともに求められる思想は変わってきます。

日本には70~80年の周期で歴史が変化しています。

 

motomiyatakahiro.hatenablog.com

 

 戦後70年の前半40年は「和をもって尊し」とする精神が。後半40年は福沢諭吉の「独立自尊」の精神が必要なのです。聖徳太子の「和をもって尊し」の時代から、福沢諭吉の「独立自尊」の時代へ。

 

聖徳太子の一万円札が発行されたのは、1958年ですが、日本はちょうど高度経済成長期で、戦後の復興に湧いていたころです。この時代背景が聖徳太子の思想と合致したのです。「和をもって尊しとする」とは、互いに協力し合う思想ですが、日本が戦後の更地から復興するために、会社という組織を創り、国民みんなが互いに協力しあって日本の復興を目指したのです。

語弊を恐れずに言うなら、お互い依存しあって生きていたのです。

国は国民の労働によって発展する。国民は国から老後を保証してもらう。国は国民に依存し、国民は国に依存する。

また、会社は社員の労働に期待し、会社は社員の生活を保証する。会社は社員に依存し、社員は会社に依存する。

これらの理由から時代に追従するカタチで、聖徳太子は一万円札になりました。聖徳太子の一万円札が流通していた時代は、こうした「相互依存」の図式が成功法則となり、戦後の日本を見事に復活させることが出来たのです。日本にはもの凄い活気が溢れていました。

 

 

戦後復興が一段落した1984、時代は私達に新たな課題を出してきました。新時代の課題は「独立の精神」だったのです。

今まで、相互依存していた国民一人一人が自分の足で立つという「自立」をすることで、日本には新たな活気が溢れるということです。

「自立」という言葉をもう少し具体的に言うと、「起業家」を目指すことです。

人の役に立ち、その対価として人からお金を頂く。起業家とはまさにこのことです。

新一万円札が発行されて以降の時代は、「自立」を目指した人達が成功を掴み取ることが出来るようになっているのです。

なぜ現在、独立自尊の精神が必要になったのでしょうか。

 

国が国民の面倒を見きれなくなっているのです。

地方が県民や市民の面倒を見切れなくなっているのです。

会社が社員の面倒を見切れなくなっているのです。

 

依存はリスクでしかありません。国や地方、多くの企業は取り返しのつかない赤字を抱えています。

年金や生活保護を充てにするな。日本が明日にでも財政破綻してもおかしくない時代に依存はリスクでしかありません。

年功序列や終身雇用などもはや死語。ものづくりに固執する日本の多くの会社に依存するのはリスクでしかありません。

 

自分の人生は全て自分で創っていく。誰にも依存してはいけません。

経済学者のケインズは「資本主義は起業化の熱狂だ」という言葉を残しています。つまり、起業家が活躍すれば、資本主義社会は活性化するということです。日本人一人一人が起業化精神を持つことで日本は新たに「独立国家」として生まれ変わるのです。

 

刺激や環境に振り回されてはいけません。いや、振り回されていると勘違いしてはいけません。あなたの現在の境遇は、あなたが過去の選択と行動の集大成なのです。

 

「親が悪い」

「先生が悪い」

「国が悪い」

「時代が悪い」

依存体質の人の典型的な言い訳です。

自ら主体性を持って、自分の境遇を変えるように働きかけろ。どんどん行動しよう。

 

独立するために勉強していください。自己修養に励んでください。

 

先程、私は時代の要請に応えろと言いましたが、ここでは時代を

大きな時代の流れは変えられなくても。個人の環境や境遇は変えることが出来るのです。

 

いつも記事を書く時に思っていることですが、

この記事を全ての方に理解してもらうなどと思っていません。理解出来る人は理解出来ます、わかる人はわかります。気付いている人はとっくに気付いています。

サラリーマン時代に限界が来ていることを。

会社が社員の一生はおろか、昇給すらも保証出来ず、苦しんでいることを。これからは起業家やフリーエージェントがますます注目を浴びてきます。

全ての日本国民に必要とされている「独立自尊」の精神。現在は諭吉の生きた幕末の時代と同じ時代です。激動の時代です。諭吉の思想を学んでみるのも良いかもしれませんね。

 

以上

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

本宮貴大でした。それでは。