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【レオナルド・ダ・ヴィンチ】芸術と科学を一体化する絵画論とは

 こんにちは。本宮貴大です。

 今回のテーマは「【レオナルド・ダ・ヴィンチ】芸術と科学を一体化する絵画論とは」というお話です。

ルネサンスが起きたことで、中世のキリスト教という宗教権威から人々が解放され、人間の潜在能力を自由に存分に発揮する動きが起こりました。画家であり、科学者でもあるレオナルド・ダ・ヴィンチは芸術と科学の一体化を唱える絵画論を主張しました。絵画とは感性や美的センスだけでなく、数字や科学的知識も駆使して行う創作活動なのです。

  中世ヨーロッパは神という完全完璧な存在を出すことで、人間がいかに不完全な存在かを表現していました。これは当初、人間の傲慢さを戒め、謙虚な気持ちを持ちなさいという教えだったのですが、この考えが行き過ぎてしまい、わざと左右非対称の建築物を造ったり、平面的な絵画を描くようになってしまったのです。

 これが14~16世紀にイタリア(フィレンチェ)で起きたルネサンスによって、「人間性の再発見」が起こり、人間がもっと自由に才能や潜在能力を発揮しようとする動きがヨーロッパ各地に広がっていきました。

 

 したがって、この時代の理想的な生き方は「自主的・能動的に才能を発揮し、万能人になること」です。

 この時代を代表する万能人といえば、レオナルド・ダ・ヴィンチミケランジェロラファエロなどが挙げられます。

 

 そこで、今回はレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画論についてご紹介したいと思います。ダ・ヴィンチといえば、あの有名な「モナ=リザ」や「最後の晩餐」を描いた画家であり、彫刻家、建築家、発明家、自然科学者でもありました。まさに万能人です。

 

  彼は中世のような平面的でリアルさがなく、人間や自然をまるで記号のように描く絵画に対して、立体的でリアルで、人間や自然を見えるがままに生き生きと描きました。

ルネサンス期は絵画においても近代化が行われた時代なのです。

 

 そんな彼が唱えているのは、「芸術と科学の一体化」です。

 彼は画家であっただけでなく、独創的な科学者・技術者でもあったため、本業である芸術の分野を単なる一分野に置かず、芸術とは自然を探求する科学と一体のものと考えました。

  芸術と科学は一見正、反対のものに感じてしまいます。芸術とは右脳的で直観やイメージの世界です。一方の科学は左脳的で論理や数字の世界です。

 そんな芸術と科学をなぜ一体化させる必要があるのでしょうか。

 例えば、人間を描くにしても、頭が異様に大きく、それに対して身体が小さいのでは、とても不自然でリアルがありません。頭と体の比率を計算した上で描かく必要がありますよね。それだけでなく、空間や奥行き感、視覚的な合理性のある遠近法も取り入れる必要があります。

  そして外観だけでなく、内観も大事です。ダ・ヴィンチは人間の外観や心理の研究だけでなく、実際に人体解剖に立ち会い、人間の内部構造までしっかりと研究しています。そこで得た科学的知識を駆使し、人体特有の肉感をデッサンで表現しました。

 

 ダ・ヴィンチは数字や科学的知識を駆使し、人間や自然、建物を出来るだけ、正確に描こうとしたのです。

  このように絵画とは感性や美的センスだけで描くのではなく、比率や科学の知識を駆使したうえで描くべき創作活動だということです。

 

余談

さらにダ・ヴィンチは人間の身体は万物の尺度として比例の基準となることも考えており、現代では建築用語でモデュールと呼ばれています。

この考えは日本でも尺貫法として存在しており、1寸や1尺、1間(けん)などは日本人の身体の大きさをもとに作られた基準寸法です。1尺とは「肘から手首までの長さ」を表し、1間(けん)とは「人が寝転がった時の頭からつま先の長さ」を表しています。これを基準に建築物は建てられているのです。

しかし、近年は建築業界でもm(メートル)が主流になりつつあります。m(メートル)とは地球の大きさを基準にした長さのことですが、人間中心主義から地球中心主義へ移行いています。グローバル社会の到来ですね。

 

以上

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。

本宮貴大でした。それでは。