【幕末】アウトローが活躍する変化の時代【坂本龍馬】
こんにちは。本宮貴大です。
今回のテーマは「【幕末】アウトローが活躍する変化の時代【坂本龍馬】」というお話です。
これから、鎖国をしていた日本がペリーの来航によって開国をする時代を紹介していくわけですが、いよいよ江戸時代の行き詰った安定体質を否定し、成長体質を持って新しい時代へと移行していきます。
江戸時代が女時だったのに対し、次の明治時代は男時になります。安定の時代から変化の時代へ。安定体質から成長体質へ。時代が変化するのです。
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幕末や明治維新のような「変化の時代」の特徴としてアウトローが活躍する点が挙げられます。
アウトローと聞くと、「やっかい者」や「ワル」といったイメージですが、ここで言うアウトローとは、「自由と自立」の精神のこと。従来の価値感や常識が通用しなくなった今、このようなアウトローな精神が必要になってきているのです。
今の日本は、幕末の時代と似ていると思いませんか。
今現在、日本が直面している政治や経済における膠着状態。どうにも行き詰まった風潮が日本には蔓延しています。こうした膠着した状態をひっくり返してくれる革命児が現れて欲しい・・・これが今の多くの日本人が望んでいることではないでしょうか。
戦国時代なら織田信長、幕末なら坂本龍馬のような時代に変化をもたらしたアウトローな人達。彼らに共通しているのは、既存の価値感や法律に照らし合わせると、違法、それどころか死罪に値するようなことを行った点です。まさにアウトローの典型です。
しかし、このアウトローこそ、時代を変える革命の原動力となるのです。彼らは幕府に見切りをつけ、自分達で新時代を切り開いた人。自分の目的、理想、ビジョンを掲げ、ゆるぎない自分の信念を貫き、その信念のために命をかけて新しい時代へと導いた人達です。
先述のようにここで言うアウトローとは「自由と自立」の精神のこと。信長と龍馬にはこの両者を兼ね備わっています。
「自由」と聞くと、現代人はどうしても「自分の好きなように、欲望の赴くまま、わがままに生きること」と解釈してしまいます。しかし、「自由」に「自立」という言葉が加わることで、既存の組織やルールなどに頼ることなく、自分で考えて行動する。法律がどうか、お上がどうか、前例があるかなどは関係ありません。何が正しいのかを自分で考え、決断し、行動する。自分自身の判断だけが行動の基準。それにともない、責任も大きくなっていきます。自由と責任は表裏一体なのです。
何をどうすれば良いかを教えてもらうのではなく、自分に問いかけ、自分で答えを出す。これが「自由と自立」。アウトローの最も理想形態といえるでしょう。
例えば、幕末の英雄・坂本龍馬は、土佐藩を脱藩します。この当時、藩を脱藩するのは死罪に値します。
従来であれば、土佐藩の藩士である以上、藩の利益のために汗を流し、時には血を流すという‘一所懸命‘の精神で一生涯尽くさなくてはいけません。これが当時の封建社会のルールです。しかし、彼は日本が今、危機的状況に陥っていることが分かってしました。
彼の青春時代(10代後半~20代前半)はペリーが来航したり、不平等条約が結ばれたりするなど日本の将来に対して不安が高まってきた時代です。龍馬は藩の利益よりも国の将来を重視したのです。既存の枠組みを自ら脱し、死罪に問われるかも知れない大きなリスクを犯して、理想国家樹立のために行動したのです。
当時、犬猿の仲であった薩摩藩と長州藩。この両者が手を組み、薩長同盟を結ばせた立役者こそ龍馬の歴史的偉業。当時の常識では薩摩と長州が手を組むなど無理な話。誰がそんなことを発想したでしょうか。
龍馬は「幕府は長州藩の低迷に乗じ、以前の独裁的な体制を復活させつつある。幕府の強化を阻止するには、反幕府勢力である2大巨頭の薩摩藩と長州藩が提携すべきである」とは判断。薩長同盟の実現に全力を注ぎます。
「新しい時代を創り上げる。」という龍馬の理想やビジョンに基づいた決断と行動が薩長同盟という型破りや発想を生んだのです。
もはや従来の常識が全く通用しなくなっています。
「国は早く何とかしろ」とか「日本は政治が悪すぎる」などといくた批判しても無駄です。もはや政治家や官僚が変わってくれることをのんびり待っている時間はありません。彼らは自分達の保身のため、リスクを犯して国を変えようとはしません。官僚組織は「得点よりも無失点を重視する社会」です。失敗を犯す危険な事は絶対にしません。
信長や龍馬のような革命を起こせといっているのではありません。政治や経済の評論家になるのではなく、国民一人一人が当事者となって、考えて行動する。国や会社に頼らずに自分の未来は自分で切り開く。従来の価値感や常識など関係ない。何が正しいのかは自分で考え、自分で決断して、自分で行動する。
そういう生き方が求められているのです。
以上。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。
本宮でした。それでは。